コラム

とても珍しいヴィヴィオのタルガトップ「T-Top」「GX-T」がおすすめな理由!

皆さんは、スバルで登場した軽自動車「ヴィヴィオ」にタルガトップを備えたオープンカーが存在していたことをご存知でしょうか?スバル車と言えば、安全性能が充実している点やそもそも軽自動車よりもSUVなどに力を入れている印象があると思いますが、軽自動車の生産が盛んだった時代にひっそりと登場した愛らしいタルガトップのヴィヴィオが登場しました。
今回は、そんなヴィヴィオのタルガトップ「T-Top」「GX-T」についてご紹介していきたいと思います。

スバルブランド40周年記念に登場したヴィヴィオ タルガトップ「T-Top」「GX-T」


出典:ウィキメディア
見た目の印象からも愛らしさ満点のスバル「ヴィヴィオ」は、1992年から1998年の間に生産していた軽自動車で、軽自動車「レックス」の後継機モデルとして登場しました。ヴィヴィオ(VIVIO)という車名は、英語で『鮮やかな・生き生きとした』という意味と排気量をローマ数字で表した「VI VI O(=660)」とかけた名前を付けました。ヴィヴィオは、「シンプルリッチ」というキャッチフレーズでデビューし、ラリーなどのモータースポーツにも参戦した素晴らしい軽自動車です。
基本的なボディタイプは、3ドアハッチバック・5ドアハッチバック、そして、限定車のタルガトップがあります。今回、ご紹介するタルガトップモデルのヴィヴィオ「T-Top」「GX-T」は、1993年に登場しました。スバルブランドが40周年を記念して製作した特別仕様車で、限定3,000台のみの販売となり、また後に「GX-T」が1,000台の限定で販売となりました。
参考:オープンカー/カブリオレ/コンバーチブルの買取専門ページです

軽自動車唯一のオープンカー「T-Top」「GX-T」


出典:ウィキメディア
ヴィヴィオ「T-Top」は、SOHC NA電子燃料噴射エンジンを搭載した車をベースに製作されたタルガトップ風のボディが特徴的な軽自動車です。また、後に登場した「GX-T」は、ベース車は同じもののSOHCメカニカルスーパーチャージャー(MSC)エンジンを搭載し、よりパワフルで楽しめるタルガトップモデルが特徴的な軽自動車でした。
「T-Top」「GX-T」のタルガトップモデルは、共に、「フリースタイル・マルチトップ」という点が特徴的で、ロールバー状のCピラーを残し、手動で着脱可能なハードトップと、電動で動くリアウィンドウが備わったモデルでした。外観からは2シーターに見えるような軽自動車ですが、法規上では4名乗車が可能な作りとなっており、ミニマムなリアシートが装備されています。独立した3ボックス型の2ドア式の見た目が似通っているものの、フロントマスクのデザインで見た目に差をつけました。「T-Top」は、フロントマスクがハッチバックNAエンジンモデルと共通のデザインになっていますが、「GX-T」は、ハッチバックMSCエンジンモデルと共通のフォグランプ、スポイラーが備わるデザインになりました。
カラフルな内装が特徴的なオープンカーの「T-Top」は、ECVTと5速マニュアルミッションが設定とし、「GX-T」は、ECVTが設定されました。スバル車では初のサッシュレスドアが採用されました。着脱式のハードトップが採用されているので、雨天時の雨漏りなどは100%防げるわけでは無いようですが、着脱可能な点から考えてみれば致し方無い欠点と言えるでしょう。晴れている時のドライブは心地よい風に当たりながら楽しめます。

可愛い見た目だけじゃない!男らしさもある頑張り屋さん「T-Top」「GX-T」


出典:ウィキメディア
大人4人が乗車するには、少々狭さを感じせざるを得ませんが、趣味の車として持つには十分嬉しいポイントです。T-TopやGX-Tは、リアウィンドウがあるので耐久性やセキュリティにおいて、他の軽自動車ベースのオープンカーモデルと比べても格段に安心感があります。
独立トランクがあるおかげで、仮にクローズドの状態だった場合は3ボックススタイルのノッチバッククーペになります。リアウィンドウが急角度でトランク手前に落ちていきます。タルガトップなので、当然のことながら、外したルーフはトランクに収納できます。大人4人は流石に狭いですが、大人2人と子どもが後部座席に乗るには、十分に楽しめる広さとなり、長距離旅行(移動)も苦に感じにくいことでしょう。
GX-Tは、スーパーチャージャー仕様(MSC)エンジンが搭載されていたので、最大64馬力出せることができ、とてもパワフルな走りを楽しめる点で魅力満点なタルガトップモデルでした。車重は、それぞれ「T-Top」が、最大740㎏、「GX-T」が、最大780kgと言われヴィヴィオと比べるとやや重たい作りになっています。FF駆動式で、660cc 直列4気筒エンジンEN07型が搭載されています。ハッチバックで設定のあった4輪駆動設定は、タルガトップではなくなってしまいました。T-Topは、最大52馬力出すことができ、そこまで大きな差が生じることは無いので、T-Topでも十分に楽しめるエンジンが搭載されているといっても過言ではありません。ハッチバックモデルと同様の作りなので、足周りについてもL型ロアアーム・ストラット式のフロントサスペンションが採用され、デュアルリンク・ストラット式の4輪独立懸架サスペンションがリアに採用されています。FF駆動車らしい走りを楽しめ、キビキビとして低重心の走りも感じられる素晴らしい1台です。

ヴィヴィオをタルガトップモデルにして限定生産した理由

ヴィヴィオは、1995年に登場した「ビストロ」というモデルが大ヒットし、流行の最先端であったことからタルガトップモデルをリリースしたと考えられます。ヴィヴィオ ビストロと同様のモデルを各社で販売する様子があり、流行の最先端であること、また軽自動車の人気が高まっていた時代でもありました。ヴィヴィオは、低重心が魅力的なキビキビとした走りをすることができた為、WRCなどの国際的なラリー協議に参戦することのできた珍しい軽自動車です。他のメーカーと差別化されていた点として、衝突安全性が向上された他にボディが高剛性になったところなどが挙げられます。走りの違いなどからも別格と謳われるほどの実力がありました。
当然ながら、タルガトップになったとしてもベースは代わりないので走れる・楽しめる車であるオープンカー軽自動車のT-Top・GX-Tは限定生産であったものの人気があり、希少価値が高い現状も否めませんがヴィヴィオファンは、当時でも今でも乗りたいと思っている人がいることでしょう。現存しているT-TopやGX-Tがどれくらい残っているのか情報が定かではありませんが、大事に乗り続けられていてほしいという気持ちと、またヴィヴィオ タルガトップモデルが現代の車社会に再リリースされたらいいなと思います。

ヴィヴィオ タルガトップモデルは愛らしさとロマンを備えたオープンカー


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スバル車で唯一作られた軽自動車のオープンカー、ヴィヴィオ T-Top・GX-Tは、見た目の愛らしさだけでなく走る楽しみを心から感じられる作りにもなっています。ラリーにも参戦経験ある素晴らしいヴィヴィオをベースに、限定車としてリリースされたタルガトップのモデルは、後にも先にもT-Top・GX-Tのみです。
とても珍しいだけではなく、きっと愛車として最期まで愛して止まない1台になるのは間違いありません。
[ライター/岩岡詩織]

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ユーズトカーラボ 編集部
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